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限界クリエイターのブログ

「ルポ路上生活」を読んだので感想と思い出

ルポライター國友公司さんの本「ルポ路上生活」(出版社:KADOKAWA)を読んだので感想メモ。東京オリンピックが開催されていた2021年夏の2ヶ月間、実際にホームレスやってみたという凄まじい体験取材。

 

 

  • 数は少ないがカバーや本文に差し込まれている写真がどれも素敵(ホームレスの置き荷物など)
  • 都内は炊き出しがたくさんあり基本飢えることはない。むしろ腹一杯で食べられないことがある。
  • 関係ないが自分もたまに炊き出し情報をGoogleMap で調べたりする。クチコミ書いてくれる人ありがて〜。
  • 先人ホームレスである陰謀論を連発する黒綿棒さんがとても良い人に見える。別れの瞬間は寂しい。
  • ダンボール手帳など自分が実際にホームレスになったとき、役に立ちそうな話がぼちぼちある。
  • 路上で寝ている周りをゴキブリが徘徊している話が個人的に一番キツく感じた。
  • スケボー青年たちの騒音にキレそうになったが、自分も不法滞在者だし寝たフリを続けたという話が人間味あって好き。自分もストリート出身の元ダンサーなので、立場を考慮して言いたいけど言えない瞬間とか共感できる部分がある。
  • しんどい状況がコミカルに書かれており笑いながら読めるが、たまに発生する"死"という現実で急に冷静になる感覚を覚える。
  • 本の最後でも言及されているが、ホームレスや生活困窮者への支援を過剰だと非難する世の中の流れがしんどい。

とても面白くて一気に読み進めてしまいました。気づいたら夜が明けていたのでオススメです。

 

ちょっと本とは関係ない昔話。

自分がダンス始めた頃に練習していた場所は、ホームレスたちも使っており縄張り争いしていたので個人的にはいろいろな思いがある(ダンサーは先代の方たちが許可取りしてくれたらしいがホームレスたちは知らない)。絡んでくる常連みたいのも何人かいるのだが、特に記憶に残っている人を思い出として記録しておく。

彼は「俺は元ヤクザやけえのお〜」と言いながら周辺の人間(特にホームレス)にいばりながら歩いているタイプだった。ある日、「俺はチ○コに真珠入っとるぞお」と言って股間をチラ見させてくることがあった。自分たちダンサーは「分かった、分かった」と刺激し過ぎない程度に流していた。特にそれ以上のトラブルが起きたわけではないのだが、1年以上は交流していた当時のクラスメイトの顔を覚えていないのに、常連とは言え数回会ったかどうかである彼の顔はよく覚えているのだ。人間は不思議である。

 

hahaeatora.hateblo.jp

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